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クライアントインタビュー更新 – セイノーロジックス株式会社

BLOG

2025/09/17

島を越え、海を越え、遠い世界とつながっていく。 コラボレーションを誘発する、唯一無二のオフィス空間。

日本における海上混載輸送のパイオニアとして、業界に先駆けて斬新かつ多彩なサービスを提供してきたセイノーロジックス株式会社様。「自分たちは、製造者・生産者・送り主が持つドラマを漏れなく伝えていくストーリーテラーである」という矜持を持ち、国際物流を通した社会への貢献をされています。横浜市・みなとみらいクイーンズタワー11階における本社リニューアルに続き、現在、大阪オフィスでもリニューアルプロジェクトが進行中です。社長就任前に本社リニューアルプロジェクトを率いられた有馬取締役社長執行役員に、当時のお話を伺います。

「島完結」の業務習慣。動線と空間づくりで、島から社員を引っ張り出す。

――最初に、2022年に本社をリニューアルされた背景を教えてください。

まず当時はコロナ禍で人のつながりが希薄になっていた時期だったため、オフィスに人を戻すならば、何か人と人の交流を生み出す積極的な施策が必要だろうと思っていたんですね。加えて、海運業というのは船荷証券という紙をベースにした業務で、輸出は輸出、輸入は輸入と、部署ごとに書類の保管場所に応じた縦割りの島で働く習慣があるんです。私としてはその閉じた環境を少しでも打破できないものかとも思っていました。それら二つの課題に端を発した改革の第一弾として、基幹システムのクラウド化をはじめとしたデジタル化を推進し、社員の意識が変わりだしたところで最後に着手したのがオフィスの改装でした。

――WSIをパートナーに選んだ決め手はなんだったのでしょうか。

「オフィスはウェルビーイングの一部である」という考え方への共感がまずありますが、先述の課題の観点でお話しするなら、縦割りを打破して交流を生み出すためのアイデアが響いたからです。中でも「社員同士のコラボレーションを生み出すスペース」を、「集中して執務するスペース」「ショートミーティングするスペース」と区分けする形でご提案くださったのはWSIだけでした。

また今回、「島完結」を打破する手段として、島ごとにあったOA機器を一箇所にまとめ、意図的に社員を自部署から出す動線をご提案いただいたんです。実際これにより社員たちは自分の島を出るようになり、OA機器の周りで部署を超えた会話が自然発生するようになりました。以前は出社して、自分の島で仕事をして、その島から出ずに帰社するということも少なからずあったことを考えれば、大変化ですよ。こうした動線設計が巧みなところも、プロジェクト進行中に気づいたWSIの強みでした。

20代から70代まで、それぞれの働きやすさに寄り添うオフィスを。

――リニューアルの際にこだわられた点を教えてください。

当社の社員は20代から70代まで幅広く、その全世代が働きやすいオフィスにすることにはとてもこだわりました。以前のデジタル化の際にも、デジタルネイティブの世代と上の世代で乖離を起こさないように非常に気を付けていたのですが、オフィスも同様です。デザイン性や「何もかもオープンに」という現代的な考え方に偏らず、クローズドな集中スペースを残したり、ハイチェアだけでなく昇降式のデスクをつくったりと多様なニーズに応じられるようにしています。

またオフィスは社員へのメッセージでもあると思っています。社員が働きやすい環境、パフォーマンスを上げられる環境を用意するのは企業の責任ですが、その環境を通して、企業の社員への想いも伝わるものだと思いますし、働きやすいオフィスであることは実際に健康の増進やパフォーマンスの発揮にもつながります。例えば先ほどのハイチェアや昇降式デスクなど、自分が働きやすい姿勢で働けるようになったことで「腰痛が減った」という声が聞こえています。またチームビルディングをする上でも、ハイチェアに座っている人と歩いてきた人がそのままで目線が合い、フラットな仲間意識が醸成できるよう意図して配置しています。今ではいろんな世代が分け隔てなく自然体でコミュニケーションを取り、のびのびと活躍しています。

――オフィスリニューアルを通じて働く人の意識は変わったと思いますか?

はい、働くことへの意欲が非常に高まったと思います。「このオフィスにお客さまを呼びたい」という声が大変増えて、自分たちでウェルカムボードもつくったんです。やはり自分たちの象徴だと思えるオフィスがあることは誇らしいことなのだと思います。今や国内外、数多くのお客さまが、はるばる横浜のこのオフィスまで足を運んでくださっています。

オフィス内の至る所に、「コラボレーション」の発生を仕掛ける。

――オフィスリニューアルのキーワードの一つである「コラボレーション」には、どのような思いが込められているのでしょうか。

オフィスと言うと、一般的にはコミュニケーションの方がよく聞くワードだと思います。もちろんコミュニケーションも大事なのですが、コミュニケーションは情報の受け手が理解してはじめて成立するのに対し、コラボレーションは双方が交わることで双方に同時発生するものだと考えています。私としてはそこを目指したいと思っており、事実、いまここで起きていることもコミュニケーションよりコラボレーションと言った方がしっくりきます。

例えばコラボレーションスペースを活用したオープンなミーティングでは、どの席に座っても一つの画面を見ながらの活発なディスカッションが行われており、社員からの評判が良いです。さらに今のレイアウトになってから、朝礼の際に大阪や名古屋ともオンラインでつなぎながらチームブリーフィングをするようになったり、ベトナムの拠点とも就業中の8時間ずっとつなぎっぱなしで必要があればすぐに声をかけてミーティングしていたりと、色々な変化が生じています。上長も責任者もミックスされたフラットなレイアウトと、デジタル化との掛け算効果でこのコラボレーションが起きているように感じます。

――休憩中や終業後の過ごし方にも変化はあるのでしょうか。

カフェエリアにはよく人が集まっていますね。目標を達成したら会社からランチをサービスしたり、ハロウィンの時期はみんなで仮装してカフェエリアでご飯を食べたりと賑やかに活用していますよ。

オープンスペースに設置しているAtmoph Windowで常に世界中の景色を映し出していることも、エンゲージメントに作用していると感じます。映像を見ると、「あぁ、以前バルセロナの仕事をしたなぁ」とか「ニューヨークに行ったなぁ」とか思い出せることがあるんですよね。やはり私たちは、国際業でありながらもコロナ禍で世界の景色と寸断された時期があったので、目の前の仕事と世界のどこかがつながっていることを感じられる大切さは改めて身に染みているんです。導入の際は「完全に趣味の領域だろう」と前社長に大反対されたのですが、導入して良かったです。WSIには、私たちの知らなかった良いものをうまくコーディネートいただいたと思っております。

独自のフィルターを通しながら、海外と日本を融合させていく。

――完成前と完成後とで、想像と異なったことはありましたか?

それが、良い意味で全く無いんです。狙い通りでした。ひとえに担当者さんと綿密にコミュニケーションをとり続けていたからでしょうし、その結果としてとても仲良くなりました。WSIの皆さんの、こちらの要望をヒアリングして汲み取ってくださる力にはいつも驚かされます。私たちが伝えたイメージを提案書にまとめてくださる際も、最初の提案書の時点からそれほど大きなギャップがない。やりたいことが明確なクライアントにとっては、WSIのこの提案力の高さは大いに魅力的なのではないでしょうか。

――ありがとうございます。理念や考え方といった点ではWSIに共感する部分はありましたか?

新しいものを取り入れつつ、昔のものもしっかりと継承しようとする点や、海外のジョイントパートナーの製品を日本のオフィスに融合させていくのに長けている点は似たものを感じました。当社もオランダと日本の合弁会社から始まったルーツを持っていますが、海外のやり方にただ染まるのではなく、日本人による日本の会社として、海外と日本の良いところを融合させることを大切にしています。私自身長いアメリカ生活を通してその考えに共感しており、WSIの社長さんや担当者さんと話した時にも肌感覚で近しいものがあったんです。WSIには、日本だから、海外だからという枠組みにとらわれず、しっかりと独自のフィルターを通した上で「より良いもの」を提供していくことへの使命感があるのだと思います。そこに共感したからこそ、本社に続いて大阪のオフィスも依頼させていただきました。

このオフィスは「みんなのもの」。一人ひとりの人生を載せ、私たちの船は進む。

――今後、このオフィスから会社全体にどんな変化が起きることを期待していますか?

リニューアルを通して、「オフィス全体がみんなのものだよ」というメッセージはかなり伝わったと思います。今や袖机がなくなり、好きな場所に身軽に移動して仕事ができるよう、私有物はモバイルバック一つにまとめています。完全なフリーアドレス制は敷いていないものの、席のスイッチはグループごとに部署長の判断でおこなっています。私たちって、自分の周りだけ充実させ、自分のテリトリーの中だけで仕事を完結させようとしがちなんですよね。だからこそ、いかにデスクを離脱し、隣へ隣へと世界を広げて行きながら、「おや?会社にこんな面白い人がいたんだ」「このチームは今こんな仕事をしてるんだ」という新鮮な気づきをもたらせるか。出会いからコラボレーションを起こせるか。それがこのオフィスのテーマであり、今後も求め続けたい変化です。

私たちの事業は混載輸送です。そして会社に集まる私たちも一人ひとり違う人間です。オフィスは、そんな多様な社員たちが乗り込み、出会い、人生模様を紡ぐ場であってほしいと思います。そして海をのぞむ素晴らしいロケーションのこのオフィスで、一人ひとりの社員が港の向こうに思いを馳せて、海運業輸送に携わる誇りを胸に働いてもらえればと願っています。

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